私たち一般社団法人文華樹は「『教育』を通じて、人々が文化を継承し、自らの未来を自分の手で切り開ける社会を実現する。」という理念に基づき、主に大学受験生を対象として教育サービスを提供してきました。
私個人としても、当法人の代表を務めるとともに予備校講師・高校教員として主に大学受験の現代文・小論文という「ことば」を扱う仕事をしております。これまで「ことば」を扱う仕事をしてきた中で、ことばの大切さやその力、難しさを感じる瞬間に多々巡り合ってきました。そして、ことばが「自分のものになる」ことによって広がる世界があるのだと感じるような経験は数え上げればきりがありません。
また、私たちの理念のベースには、「自分たちが自然と与えられ、受け継いできた『良き物』を、次なる世代に受け継いでいく」という価値観があり、文化を継承することはその根幹をなすものであると考えています。「しまくとぅば塾 ちむぐくる」は私たちの理念に大きく関わる事業であるという認識のもと準備を進めてきました。
本プロジェクトの最初の活動地に沖縄を選んだのは、2023年の夏に沖縄を訪れた際、YouTuberのMG氏から語られた次の言葉に心を動かされたのが一番の理由です。以下原文のまま掲載します。
子どもたちが方言を徐々に徐々に知らなくなってきている。今こそ方言塾ってあってもいいと思うし、今しかない。一大事だよ。自分たちは方言を聞けるけど、上手くは喋れないわけよ。
方言の中に沖縄の良さが詰まっているし、方言でしか伝わらない感覚があるわけよ。その中にちょっとした優しさがあったり、信仰があったり。それを使うことによって届けられる良さがあるわけよ。方言がなくならないようにしなきゃいけないなと。
方言塾やりたいね。俺たちが勉強になるぐらいな。沖縄の人が勉強したくなるような「しまくとぅば」。今しかないよ。喋れる人がいなくなっちゃったら聞き取りもできなくなってしまう。失われてしまったら終了。残さなきゃいけない。
日本全国で同様の事態が起こっている可能性は極めて高く、私たちの活動拠点である東京都や創立の地である千葉県でも失われゆく言語・文化は確かに存在しています。当然、それらの保全活動を行なっていくことの重要性も認識しています。とはいえ、まずは私たちと協働してくださる方々のお力をお借りしながら活動できる沖縄から、その第一歩を踏み出していきたいと考えています。
一般社団法人文華樹
代表理事 羽場雅希